特別支援教育は、子供の行動の裏にある背景を想像力を働かせながら理解しようとし、仮説を立てて指導・支援が出来ることだと考えます。もちろん指導・支援のアイデアが豊富であることも重要だと思います。

今回は一つの事例をもとに考えていきましょう。

いつも国語の宿題を忘れてしまう子供に対して、なぜ宿題を忘れるのか、考えられる現認を出来るだけ沢山書き出してみましょう。思い込みに囚われずに様々な視点から考えてみてください。

答えの例A 個人攻撃の罠にはまった考え

・やる気がないから ・能力がないから ・忘れっぽい性格だから ・無責任だから ・だらしないから ・いい加減だから等…

人格や性格が原因だと考えると、解決策がでにくくなってしまいます。

答えの例B 解決策につながりそうな考え

・宿題の説明を聞いても忘れてしまうから ・宿題をメモしていても、メモを見ることを忘れてしまうから ・家に持って帰ったとしても、カバンを開けることを忘れてしまうから ・メモを見たとしても、他のことに注意が向いてしまって忘れてしまうから  ワーキングメモリーに課題。AD/HD傾向の場合の例

・白い紙と黒い活字のコントラストが強く、プリントがチカチカして文字が読めないから ・一文字読むのに数秒かかり、何が課題なのかを理解するところまで頭が回らないから ・似た文字の形(「はし」と「ほし」等)と読み間違えてしまうのが心配だから  自閉スペクトラム症(ASD)や限局性学習症(LD)傾向の場合の例

・読めないことを馬鹿にされるくらいならば忘れたと言ってしまった方がいいから ・塾や習い事が忙しくて時間が取れなかったから ・教科書を隠されてしまったから  環境に問題がある場合の例

このように行動に原因があると考えると解決策が出やすくなります。

AD/HD(注意欠如/多動症)の理解のポイント

「面倒くさいと言ってサボっているように見えたり、やる気がないように見える」

AD/HDの人は、やらなければ!という意識が強いほどブレーキがかかります。アクセルとブレーキを同時に踏んでしまう状態であり、強く意識しすぎてしまうと余計に動けなくなってしまいます。

やらなければいけない!ということを意識させすぎないことが大事です。義務感だけではなく、「何のためにするのか」「どのような良い結果になるのか」というイメージをしやすくすることが大切です。